キャリア専門職座談会
職員達の仕事のハナシ。
南風荘ってどんな職場?
事業所・仕事内容の異なる4名の職員に、入職のきっかけ・仕事のこと・就活生へ向けたアドバイスまで、仕事について座談会形式で語り合っていただきました。
Oさん
セルプジョブ・アソシエイト
就労移行支援課
公認心理師
就労支援員
2020年入職
(キャリア採用)
Nさん
セルプ南風
入所支援施設・生活介護課
栄養士
生活支援員兼栄養士
2021年入職
(キャリア採用)
Kさん
セルプ南風
施設入所支援・生活介護課
介護福祉士
生活支援員
2021年入職
(キャリア採用)
Kさん
セルプときわ
生活介護課
看護師
生活支援員兼看護師
2021年入職
(キャリア採用)
Q. 職場はどのような感じですか?
私は就労支援をしているので、ひと言で言うと「夢」でしょうか。
就労支援には「障害を持っているけど自分で働いて何かを買いたい」という夢というか目的を持って来られる人も多いですし、そうじゃなくて周囲から勧められて利用するようになったという人でも、働くうちに夢を持つようになる方もいらっしゃいますから。
もっと働きたいという利用者さんの思いには「夢」を感じます。
「夢」は素敵ですね。
支援や介護が必要な方でも、いろいろな夢をお持ちでしょうから、私たちが少しでもそのお役に立てるといいですよね。
私もあえて漢字でいえば「虹」でしょうか。
金子みすゞじゃないですけど、「みんな違ってみんないい」っていうんですか。みなさんの事業所も同じなんじゃないかと思いますけど、職員一人ひとりが違う強みを持っていて、いいところを出し合いながら利用者さんに対応しているってことありませんか?
それは感じます。
私、福祉業界で働くのは南風荘が初めてなんですが、みなさんすごいなと思います。
うちの職場でも、明るくてとても前向きで利用者さんの少しの変化にも気づける方がいてすごいと思うし、利用者さんのイライラなどにすぐ反応できる方もいますね。
自分ではなかなか言い出せないと思いますが、Nさんもすごいですよ。
利用者さんの食事の好みをよく聞いてあげたり、食事の様子を見て調子が悪いのかなって気づけたり、ええ仕事してるよね。
ありがとうございます。
栄養士だからっていうのもあるのかもしれないですけど、食事の量が少なくなったりすると体調とかメンタルとかよくないのかなとは思いますね。
Kさんもよく、利用者さんとお話をされたり、冗談を言ったりされてますよね?
冗談を言うのは自分なりに作ったツールなんですよ。
同じ方にあえて同じ冗談というかギャグを言うんです。そうすると、そのときの反応によって「あ、きょうは体調がよさそうだな」とか、「なんかおもしろくないことがあったのかな」とかわかるんですよ。
そういう意味では仕事をするなかで、笑いやユーモアを大切にしているっていうのかな。
Q. 仕事上で大切にしていることは?
私も笑いは大切だと思いますね。
物事を深刻にとらえすぎるんじゃなくて、なるべく笑って利用者さんに向き合うようにしているつもりです。
たしかに、自分が思い悩むってことは自分のことを中心に考えているような気がしますね。
でも、ここで求められているのは利用者さんのことを優先して考えるってことなんじゃないかなと思っています。
そのとおりだと思いますよ。
もし、失敗とかしても時間が解決してくれることもあるので、全部を深刻にとらえすぎる必要もなくって、ほかの職員さんも力になってくれるのでどんどん相談すればいいでしょうね。
そうですね。
やっぱり相談とか情報共有とか、職員同士のコミュニケーションも大切ですよね。
利用者さんのことを自分一人で全部見られるわけじゃないですし、自分の受け取り方が間違ってなかったのかとか、ほかの方にも聞かないとわかんないですよね。
福祉業界がそうなのか、南風荘がそうなのかわかりませんけど、情報共有とか相談とかとてもしやすい雰囲気ですよね。
ここに入って思ったのは、職員のみなさん、年輩の方もいれば若い方もいますけど、男性も女性も話しかけやすいなっていうことでした。
正直、これまでいくつかの職場で働いてきましたけど、相談しづらいなって感じるところもありました。
とくに上司というか先輩の雰囲気によっては相談しづらい環境もあるかもしれないですよね。
そういう感じはここにはないですね。
私もほかの方に相談させてもらうことは多いですね。
ところで、そうはいっても、ほかの職員さんにうまく情報が伝わっていないっていうことないですか?
ありますね。
だから、私はなるべく足で稼ぐようにしてますよ。
「足で稼ぐ」っていうのは?
メールやグループウェアでも情報を流すんですけど、出勤している職員さんには直接、その人のところまで言って声をかけるんです。
相手も忙しいでしょうから、要件を全部伝えなくてもいいんです。
ただ、「グループウェア見ておいてね」って言うだけで、見落としはずいぶん減っていると思いますよ。
支援に入っているとメールとかに気づかないこともありますから、直接言ってもらえるのはいいですね。
私の感覚だけかもしれませんが、グループウェアの導入とか、残業申請とか年末調整のオンライン化とか、この業界のなかでは南風荘はデジタル化の進みが早いほうじゃないかと思うんですよ。
なんで、デジタル化の恩恵をうまく活かしながらもアナログのよさも活かせていけばいいんじゃないかなと思うんですよね。
私は、どちらかというと上司や先輩が忙しそうにされていると「今、話しかけないほうがいいのかな」と思ってしまうほうで、報告や相談が遅くなって業務の進行が遅くならないように「報告や相談はなるべく早く」と気をつけているんですが、デジタルとアナログをうまく活かせたらよさそうですね。
Q. これまでの苦労や失敗は?
ほかの職員さんへの相談は私も大切にしてるんですが、利用者さんがいるところではなかなかしづらくないですか?
わかります。
職員同士が話していることを耳にされた利用者さんが変に誤解されたりするかもしれないですからね。
利用者さんへ直接話しかけるときでも、その声かけが本当に正しかったのかよく振り返るのですが、やっぱり意識はしますよね。
そうなんです。
なので、ほかの職員さんに相談するときには利用者さんがいないときにするようにしていますね。
あと、利用者さんへの伝え方も気をつけていますね。
私、まだ経験が浅いころ、自閉症の方に「血圧と熱を測りましょうね」って言ってしまったんです。
そうしたらパニックになってしまって。
2つのことを一緒に言われて、どうしたらいいかわからなくなったってことですよね。
そうなんです。 そのころは、そんな知識もなくて。
びっくりしたでしょうね。
おかげで、先輩から聞いて、写真とか絵カードを使ったほうがいいケースがあるっていうのがわかったんですけど。
実物を見てもらうのがいちばんっていうときもありますよね。
伝え方っていう話だと、私も失敗したことがあります。
どういうことを言ったのか忘れましたけど、私がその方と仲よくなりたいと思って冗談を言ったつもりが、その方には冗談だと思われなかったみたいで。
こちらの表情は伝わらなくて、言葉だけを受け取られる方だったんですよね。
こちらが冗談のつもりで言ったことが、相手にとっては叱られたと思ったりすることもありますよね。
あと、体のことを少しでも言われると不快に思われる方もいらっしゃいますね。
たとえば、車に乗るときの「頭をぶつけないようにね」という声かけも嫌がられるとか。
そうしたことも最初からわかっていれば注意できますけど、知らないと「なんで?」と思うかもしれないですもんね。
そういう面でも情報共有が大事ですよね。
利用者さんお一人ずつ障害の度合いや考え方とかも違いますし、そのときの体調などによってもどのように受け取ってくれるか違いますから、利用者さんの表情や仕草など、しっかり観察しないといけないってことですね。
そういう意味では、私は過剰なほどに表情を読み取るクセがついているのかもしれないです。
というのも、以前働いていた施設の利用者さんが言葉をうまく出せない方ばかりだったんで、表情や態度の違いを読み取ることが欠かせなかったんです。
同じ方に同じギャグを繰り返すっていうのも、そこから生まれたものなんですか?
そうですね。
それがひとつのバロメーターになるっていうか、言葉に出せなくても表情には出ますからね。
あと、これは苦労や失敗ではないのかもしれませんが、私は入所施設での経験が長かったせいか、取り越し苦労をしてきたことも多いです。
たとえばどんなことがあったんですか?
これも前職時代の話なんですが、入所されている方に「なんかいつもと違うぞ」と思ったことがあるんです。
そのとき「もしかしたら脳梗塞かも」と思って急いで救急車を呼んだんです。
幸いにも脳梗塞でもなんでもなく、大事にも至らずに済みました。
結果的に救急車を呼ぶまでもなかったんですが、それも何もなかったから言えることで、もし逆だったらと思うと怖かったです。
夜だったら、なおさら心配ですよね。
ほかにも、「これは持病が出てくる前兆じゃないのか」とか心配して、結局は何もなかったということもよくあります。
これは障害のあるなしに関係ないかもしれませんが、体調がいつもと違ってもたいしたことはないと考えてたり、自分の症状を訴えるのが難しい人もいたりしますから、それぐらい慎重になることも必要なのかもしれないですよね。
Q. これから入職される方に伝えたいことは?
なんかこういう話ばかりすると、「やっぱり福祉の仕事って大変」ってことだけが伝わってしまわないですかね(笑)。
「3K」じゃないけど、きついとか汚いとか、帰れないとか、給料が安いとか。
でも、ここは雰囲気もよくて、私が知るかぎり離職率もめちゃめちゃ低いほうだと思うんですけど、どうですか?
お給料の話だと、私は以前の職場より少なくなったってことはないですよ。
残業でいえば、私はみなさんより多いほうかもしれないです。
就労支援を利用される方は障害の程度があまり重くないので行動範囲が広く、対人関係の相談を受けたり、イレギュラーなこともあるので。
だからといって、プライベートに支障が出るようなこともないですけど。
うちは上の人が率先して帰っていたり、あと定時内でいかに効率的に仕事を終わらせるかっていう雰囲気があったりしますよ。
今、ちょうどオンライン化がどんどん進んでいるところなので、それに慣れてくれば、もっと効率的に仕事を進められるかもしれないですね。
さっき「残業はみなさんよりは多いかも」と言いましたけど、それは残業が嫌とか大変とかではなくて、じつは私、仕事も含めて年齢を重ねるほどおもしろくてたまらないって思ってるんです。
そう言えるのも、この環境で働けてて、利用者さんにも喜んでもらえるっていうのがあるからなんでしょうけど、充実しているって感じはありますね。
特に学生のころに比べると、おもしろいって感じるなってのはありますね。
学生のころは先生とかからの評価があるので、なんか萎縮するというか、そんなのありませんでしたか?
ありました、ありました。
それが社会人になると、責任は重くなるけど、自由な発想で仕事ができるっていうか。
成績のことを考えるんじゃなくて、利用者さんのために何をすればいいのかを考えるっていうのは学生のころと大きな違いだと思います。
あと、若いときは気にしていたような細かいことにも「なんとかなる」と思えるようになりました。
度胸がついたというのか。
経験からくる自信みたいのものなんですかね。
私もこの業界は初めてなので、やっぱりできることが増えて、それで人から喜んでもらえるっていうのは、とてもうれしいですね。
いろいろ経験されてきた方からはどうですか?
この仕事は楽しいことがありすぎて(笑)
たとえば、どんなことですか?
なんていうか、新たな発見ができる楽しさというのか。
支援すればするほど新しいことを知ることができる感じでしょうかね。
利用者さんがなんでこんな行動をするのかなって思ったときに、それをやりすぎなくらいに掘り下げて考えてみて、「あ、こういうことだったんだ」と辻褄が合ったときなんか、それがこの仕事の醍醐味というか。
逆に、まだまだ利用者さんのことが見れていないなと思うことも多いので、そこは奥が深いというか難しいところですね。
難しいところですね。
利用者のみなさん、伝えようとしていることは多いので、それをどう受け止められるかなんでしょうね。
私も支援現場で、利用者さんの思いをしっかり受け止められているのか職員同士でよく話し合ってます。
これは南風荘だからかもしれないんですが、年齢や経験に関係なく職員同士が対等な立場で話し合えるっていうのも学生時代と違うところかもしれないです。
お互いが力になりあえるおもしろさっていうんでしょうか。
さっきも言いましたけど、職員のみなさんが耳を傾けてくれるので相談もしやすいですし、なにより利用者さんのことになると本当に対等な感じですよね。
みなさん、「利用者さんのことを第一に考えて、利用者さんに満足していただきたい」という同じ目標を持っているからなんでしょうね。
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事業所MAP
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- ●障害福祉サービス等事業所 セルプときわ(従たる事業所)
- ●障害福祉サービス等事業所 セルプ岡の辻
- ●障害福祉サービス等事業所 セルプ藤山
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